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企業の英語研修担当者も注目!ここまで進化した“eラーニング”

作成者: owner|2020.4.16

多忙なビジネスパーソンに、英語学習を継続させるのは至難の業。そこで場所を選ばずちょっとした隙間時間を有効活用する「マイクロラーニング」という学習スタイルが広まってきました。しっかりと机に向かわなくても、スマートフォンやタブレットを使って通勤電車の中でも学習ができる。近年は難関資格試験の学習でさえ、その「マイクロラーニング」でこなしている人もいるほど。

英語学習においても、ネットニュースを見るちょっとした時間を「マイクロラーニング」に置き換え、「習慣化」することで期待以上の結果が出ています。

 

進化しつづけるeラーニング

このところのeラーニングは、ICT技術の発展に伴い、目覚ましい進歩を遂げています。かつて通信教育が主だった頃は、基本テキストを中心として、それにCDやビデオが加わる形で進化してきましたが、最近では、eラーニングとしてインターネットを使ったり、さらにはクラウドで24時間いつでもどこでもスマートフォン、タブレット、PCなどで学習ができる環境が整いつつあります。

 

企業の英語研修はクラウド活用のLMSが主流

 

eラーニングを理解するうえで、重要なのは、LMSの存在です。LMSとは、Learning Management Systemの略で、学習のコンテンツ配信から学習者の状況把握までオンライン上で管理できるシステムのことです。基本的には、クラウド上に学習コンテンツがあり、そこに学習者が自由にアクセスし、コンテンツを使って学習し、かつ、その学習進度や進捗、習熟度などを企業の英語研修担当者および学習者両方で確認できる形になっています。

これにより、リアルの英語研修と違い、管理者は集合研修の時間、場所の調整がいらず、また学習者も、学習場所までの移動の時間や労力など無駄な時間を使わずに済みます。

 

eラーニングの課題

 

ただ、様々な利点はあるものの、eラーニング自体にも課題は存在します。それは、学習者の学習管理と時間の捻出です。例え研修会場への移動時間が節約できたとしても英語学習に必要とされる時間自体は必要です。その際、重要なのは、学習者自らの時間捻出と管理となります。

特に、動画などで学習する場合は、その動画の単位が1時間を超えるとその視聴自体が負担となってしまいます。このまとまった時間を捻出することが、eラーニング学習者にとっての新たな課題となるのです。

 

企業の英語研修でも注目されるマイクロラーニング

 

その点で、今注目されているのが、「マイクロラーニング」という手法です。

英語研修のコンテンツ自体が長時間におよぶと、学習機会の捻出や、継続が難しくなるケースがあります。これを解決する方法が、この学習コンテンツ自体を短く区切ったコンテンツとする、いわゆる「マイクロラーニング」です。マイクロは、文字通り「小さな、細かい、微細な」という意味で、短い時にはコンテンツが1分単位で区切られた形で提供され、しかもその短い間に学ぶべき項目が細分化されて提供されます。

これにより学習者は、例えば、電車で通勤している間に数項目を受講でき、移動時間に合わせ、たった一駅の移動の間にも何がしかの学習が可能になるというものです。いわば、細切れのちょっとした時間をも英語研修と自己研鑽の場とすることができる点で、今注目されています。

 

マイクロラーニングの利点

さらに、マイクロラーニングには、学習時間の捻出が楽になるという利点のほか、いつくか特筆すべきことがあります。

その一つが、学習モチベーションの維持です。学習において最も重要なことは、学習の継続です。さらには、その継続に必要なのが、学びのモチベ―ションの維持です。この点、マイクロラーニングという手法は、いつでも学べるという心の負担を軽減すると同時に、一つ一つのコンテンツが短いため、短い時間、たとえ移動時間であっても、「一つ学習を終えられた」という‘達成感’を毎回味わえる点で、モチベーション維持に大いに役立つといえます。

2つ目が、学びの質の向上です。講義形式の英語研修の場合、どうしても冗長になり受講生にとって必要でない情報が含まれることがあります。その点、マイクロラーニングは、コンテンツ提供側も、そのコンテンツ内容をいわば凝縮する必要が生じます。それにより、コンテンツ自体の質が大きく向上します。つまり、ごく短い時間で、大切なポイントを簡潔かつ分かり易く伝えるという点で、提供コンテンツ自体の質が向上、ひいては学習者の学びの質が向上する、という利点です。

このように、eラーニング、とりわけその現在の進化系であるマイクロラーニングの活用は、多忙を極める社員にとっても、企業の英語研修としても、双方に成果があがる研修となり得ます。

さらに、そこへの『人的』サポートが加われば、継続して学習し、確実に成果につながる英語研修を提供することができるでしょう。

 

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執筆者:竹村 和浩(たけむら かずひろ)
AllAboutビジネス英会話ガイド 担当テーマ:ビジネス英会話 
英語発音矯正士 ビジネス・ブレークスルー大学 英語専任講師 
英語通訳案内士/英語発音矯正とビジネス英語が専門。
㈱Universal Education代表取締役。   

 

日本人はなぜ、英語が苦手なのか?その原因が、正確な英語の音の未習得にあることを25年前に発見し、独自の音声指導法、EVT: English Voice Trainingを開発。英語発音矯正の草分け/第一人者として、音素トレーニングを中心とした発音矯正で日本人の英語スピーキング力の向上に尽力している。RMS:リクルートマネジメントスクール受講者満足度No.1講師。