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企業でグローバルに活躍できる社員の英語力の基準とは?

作成者: owner|2020.3.12

企業でグローバルに活躍できる社員の英語力の基準とは、どのようなものでしょうか?TOEIC®の点数が高いだけでは、その基準はクリアできないでしょう。本当にグローバルに活躍する人材には、テストで高得点を取る知識の部分以外に、高いコミュニケーション能力が求められます。 


英語力の基準 


今では、日本の英語力を測るデファクトスタンダードとなったTOEIC®テストですが、主流となっているL&Rテストは、Listening とReadingの力を測るアセスメントであるため、基本、大学受験の内容と全般的には変わらない試験項目となっています。他の試験よりもビジネスよりであるとはいえ、試験のテクニックに走ってしまうと、TOIEC®満点でも話せない、ということがしばしば生じます。 

多くの企業で採用されているグローバルに活躍する人材の英語力の基準は、会社によって様々ですが、一般的には、TOEIC®テスト650点から750点、英検2級から準1級を一つの目安としている企業が多いと言われています。また最近では、スピーキングだけに特化した、Versant®や、インタビュー形式のGBC®など様々なアセスメントが用意されています しかしながら、それだけで、即グローバルで活躍できる人材になれるわけではありません。 

では、何を基準に判断し、またその力を育成すればよいでしょうか? 

 

コミュニケーションの2つの分野 


企業でグローバルに英語で活躍できるためには、どのような能力が必要なのか?それは、英語での高いコミュニケーション能力であるということが出来ます。一口にコミュニケーション能力と言っても、漠然としているかもしれません。 

コミュニケーションには、大きく分けて2つの分野があります。一つは、Spoken communication、もう一つは、Written communicationです。つまり、音声でのやり取りと文字でやり取りする分野です。 

グローバル人材には、この2つの分野での英語でのやり取り、英語での「コミュニケーション」が必要とされるといえます。そしてTOEIC®テスト以外の能力は実はビジネス英語の分野でのコミュニケーション能力であるといえます。 

 

必要とされるビジネス英語の力

ビジネス英語におけるSpokenは、文字通り、口頭で行うコミュニケーションで、職場でのsmall talkに始まり、商談、ネゴシエーション(交渉)、プレゼン、会議の英語、電話の英会話などの分野。またWrittenの分野には、メモの書き方から、Eメール、議事録、英文プレゼン資料作成、英文レターの作成などがあげられます。 

同じ英語ですから言語そのものや文法に違いがあるわけではありませんが、SpokenにもWrittenにもビジネスにおける特有の言い回しがあり、それを習得しいかに的確に使用できるかが、グローバルに活躍するために重要なポイントとなります。 

 

ビジネス英会話力の養成には研修が必要 

TOEIC®等の英語テストで一律に測れない必要とされる英語コミュニケーションの力は、一重に、前述のビジネス英語の力であると言えます。では、どのようにして、企業においてグローバルに活躍できる人材育成が出来るでしょうか? そのためには、自学自習での学習に加えて、企業内での教育・研修が重要になってきます。 

実は、ビジネス英語、仕事で使う英語は、一定の『型』ともいえるものがあり、一度きちんとした形で学習してしまえば、後は、その『型』を使って、場面に応じた対応ができる分野だと言われています。そのための各ビジネス英語の分野別、階層別研修を常時実施し、その個々の英語スキルを上げていく必要があります。 

特に、Spoken(話す英語)は、プレゼン・交渉・会議の英会話など、いずれも、一定の『型』の習得によって習得が可能です。それぞれの分野の研修の充実が、人材育成には効果的であるといえます。 

 

グローバル人材必須の語学力以外の能力 

 

さらに言えば、企業でグローバルに活躍できる人材育成には、もう一つ見逃してはいけない能力分野があります。それは、ロジックとリーダーシップの力です。これは一見英語とは無関係の分野に思えるかもしれませんが、どんなに英語で話せたとしても、そこに首尾一貫したロジックがないと本当の意味でのグローバルなコミュニケーション能力は養成されません。 

そこで、必要とされるのが、ディベート研修です。ディベートとは、あるテーマについて、基本グループで「肯定・否定」に分かれ、議論し合う知的ゲームです。これは互いのロジックの正当性を競う内容であるため、否応なしにロジックが鍛えられます。また、議論をリードする力が得られるため、おのずとリーダーシップの養成につながります。 

企業内でも、自由に参加できるディベート研修の機会を設けることにより、試験では測りきれない、本当にグローバルに活躍できる人材育成が可能になることでしょう。研修を通じて、真に活躍できる人材の見極めが可能になるといえます。 

 

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執筆者:竹村 和浩(たけむら かずひろ)
AllAboutビジネス英会話ガイド 担当テーマ:ビジネス英会話 
英語発音矯正士 ビジネス・ブレークスルー大学 英語専任講師 
英語通訳案内士/英語発音矯正とビジネス英語が専門。
㈱Universal Education代表取締役。    

 

日本人はなぜ、英語が苦手なのか?その原因が、正確な英語の音の未習得にあることを25年前に発見し、独自の音声指導法、EVT: English Voice Trainingを開発。英語発音矯正の草分け/第一人者として、音素トレーニングを中心とした発音矯正で日本人の英語スピーキング力の向上に尽力している。RMS:リクルートマネジメントスクール受講者満足度No.1講師。