ビジネス系のスキルを獲得するために、毎日の忙しい生活の中でコツコツ勉強を継続されている人も多いでしょう。様々な領域について広く勉強することで幅広い視点を獲得出来ている人もいるかと思います。そうした人が、より専門性を高めるために取り組むべき事としては専門書を読むことになります。今回は専門書を読む事のメリットについてまとめました。

 

■専門書を読むメリット

専門書を読むメリットとしてはどのようなものがあるのでしょうか。専門書を読むことで、より専門分野への理解を深める事が可能になります。どのような専門領域でも、その道の権威と言われる方や第一人者と言われる方が存在しますよね。こうした方々の書かれる専門書は、その領域の仕事を行う人にとってはバイブルのような必読書になります。そのため、プロと言われる人は自分の専門領域の専門書を深く読み込まれている事が多いです。例えば、マーケティングであればマーケティングの権威であるフィリップ・コトラーの著作は世界中のマーケターに読まれています。各専門書はページ数が500ページ以上あるような大著が多いですが、読み終えると、専門的な知識の他に分厚い本を読み終えたという自信も獲得できます。また、専門書なので、読み終える事で理解が深まり見識も高まるでしょう。

 

■オススメの専門書

ビジネスの知見を高めるためには専門書を読む事が効果的です。オススメの専門書を紹介したいと思います。

 ①マイケル・E・ポーター著 「競争の戦略」(ダイヤモンド社)

経営戦略について勉強する人にとって最重要の専門書はマイケル・E・ポーターの「競争の戦略」です。競争の戦略では、理論だけでなく様々なフレームワークが紹介されています。ポーターは市場での適切なポジションをいかに確立するかを中心に理論を展開しています。5フォース分析のような分析手法の他に、3つの基本戦略として「コスト・リーダーシップ戦略、差別化戦略、集中戦略」といった戦略についてまとめてあります。約500ページの大著になるので、読み込む際に時間とエネルギーを必要としますが、成果を上げるビジネスマンには必読の書籍です。読了することで、複雑な経営課題をシンプルに整理できる視点を獲得でき、実務におけるビジネスの意思決定をスムーズに行えるようになります。

 ②クレイトン・M・クリステンセン著 「イノベーションのジレンマ 増補改訂版」(翔泳社)

ハーバード・ビジネス・スクールの教授であったクレイトン・M・クリステンセン教授の代表作になります。優秀な人材と豊富な経営資本を有する巨大企業が、スタートアップのような新興企業に敗れる要因について理論的・体系的にまとめられた書籍です。大企業の場合、顧客や投資家の影響を受けやすい事、小さな市場ではなく大きな市場を狙う傾向がある事、組織に柔軟性が不足し異質な変化への対応力が低い事といった課題があります。大企業はこのような課題から、新興企業が革新的なビジネスを展開した際に、自社を脅かす存在として立ち現れるまで行動に移すことができません。その結果、大企業が新興企業に敗れてしまう事を本書で解説しています。組織では嫌がられる異質な視点や、よそ者・変わり者の存在を許容する寛容な視点を持つ必要性を痛感させられる著作です。

 ③フィリップ・コトラー、ケビン・レーン ケラー 著「コトラー&ケラーのマーケティングマネジメント 第12版」(丸善出版株式会社) 

マーケティングの権威と言えばフィリップ・コトラーです。プロのマーケターを目指す人であれば、本書を読む事は必須になります。本書では、マーケティングの基本的な考え方から、理論・フレームワークまで詳細に紹介されています。また単に理論が紹介されているだけでなく、具体的な事例に基づいて紹介されているので、一読することでマーケティング理論の理解も深まるでしょう。本書籍は約1,000ページの大著となります。ページが多い分、本書を読了することでマーケティング理論に関する、深い専門性と自信を獲得する事ができるでしょう。

 

■まとめ

ビジネスの勉強を行う中で、専門性を高めるためにも専門書を読む事をオススメします。専門書を一冊読み終える事で知識だけでなく専門的知見を獲得できたという自信も獲得できます。専門書を読むことを通じて、皆さんの専門性が深まり、ビジネスを行う上での高い知見を獲得できる事をお祈りいたします。