現在、約900人の社員がいますが、その多くが中途採用ということもあり、スキルや専門性の高い社員が多く、これまでのキャリア形成においては、自身の専門の道を進む傾向が強くありました。そのため、社内の流動性が少なく、そこから派生してくるキャリア・オーナーシップやラーニング・オーナーシップがあまり醸成できていないというのが、ここ数年の課題でした。
2017年に会社が30周年を迎えて、この後どのように会社として成長していくか、今世の中が変わっていき、昨日の正解が明日の不正解というような状況の中で、どのように人材育成をし、組織開発をしていくかということを当時のリーダーシップ・メンバーをはじめとして、関係者が考えていきました。
その中で、社員が自らの意思で主体的にキャリア開発していくことや、それにひもづくラーニング・オーナーシップを醸成する仕組みを作っていこうということが大前提としてありました。会社としてどのような能力開発の機会を提供すべきか試行錯誤した結果、機会提供と情報提供、金銭的な支援の3つを軸として、社員の成長をサポートする枠組みを構築していくことになりました。その中で機会提供の部分にあたるのが「MIGAKU PROGRAM」であり、社員が自ら主体的に手を上げ、応募して学べるさまざまなコースを2019年から提供しています。
ちょうどその頃、日本法人の社長が日本人からアメリカ出身の社長に代わったこともあり、改めて英語でビジネスができる人材を育成する重要性が増していました。また、グローバルに活躍できるリーダーの育成の観点からも、2020年から英語コースをMIGAKU PROGRAMに加えることになりました。
社員に対する英語能力の開発支援自体は、会社として20年以上前から行ってきており、例えば英語でのプレゼンテーションや英文メールの作成といったテーマ別の研修の提供やGTECというテストの受験費用サポート、リーダーシップポジションにつく社員を対象とした個別のインテンシブプログラムの提供を行ってきました。
しかし、今回MIGAKU PROGRAMの中で提供していくにあたっては、①場所や時間にとらわれず学べること。②これからのビジネス環境を見据えた実践的な英語が学べること。この2点を重視しました。