中国語を勉強しようと書店に行ったところ、「複数の種類」の中国語教材があり、どれを学んだらよいか分からなくなるという意見を時折耳にします。また中国語が普通話、北京語、漢語、国語、華語といった異なる名称で呼ばれていることも理解を難しくしています。今回はこうした人のために中国語の「何語」を学んだらよいかについて、そしてそれぞれの違いや特徴についてお話ししたいと思います。

中国語の種類

地球儀巨大な人口を抱える中国には、多数の民族(56族)が暮らしており、それに伴ってさまざまな言語が存在します。一般的に中国語とは漢族の話す言語を指しますが、漢族の言語にも大きく分けて七種類が存在します(さらに細かい分類もあります)。

中国語の方言分布は揚子江以北および四川・雲南省が最大のエリアを作っており、ここで話されている言語を北方方言と言います。特にかつての中国では、首都北京の官僚がこの方言を使用していたことから「(北方)官話」とも呼ばれています。官話は地域によって差がありますが、中華人民共和国が成立すると北京音を標準とした官話の整理がすすめられ、現在の中国語が成立しました。こうして成立した標準中国語を、中国では普通話また漢語と呼んでいます。英語ではマンダリン(Mandarin Chinese)と呼ばれ、海外華僑の間では「華語」とも呼ばれます。

そのほかの方言には、呉語(上海など)、贛(こう)語(江西、湖北など)、湘語(湖南など)、閩(びん)語(福建、台湾など)、客家(はっか)語(広東、台湾など)、粤(えつ)語(広州、香港など)があります。

 

まずは普通話を学ぶ

中国語中国に赴任する場合には、まず普通話を学ぶのが基本形となります。中国語として書店で売られている教材はほぼ普通話を指しており、中国大陸のほか台湾、香港、シンガポール、華僑社会でも通じます。文法や表記(漢字とピンインというアルファベット式フリガナ)の体系が十分整理されており、声調も4種類と、外国人にも比較的学習しやすくなっています(ただ発音は日本人にとってややハードルが高いかもしれません)。

台湾でもほぼ同じ体系の標準語が使われていますが、台湾では「国語」と呼ばれ、南京音を中心とした「官話」がもとになっています。日本人にとっては台湾の「国語」の発音のほうが比較的学びやすいと思われますが、残念ながら「国語」の教材は非常に限られています。

粤語に属する広東語は方言の中でもっともポピュラーで、香港の映画や音楽などに興味のある人などによって学ばれています。ただし声調は9声(10種類+プラスα)があり大変ですが、発音自体は日本人によって普通話よりも発音しやすいかもしれません。呉語に属する上海語は、5つの声調を持ちます。しかし発音は日本語に近いものが多く、また声調には一定のパターンがあるため日本人には学びやすいかもしれません。ただ教材が少ないのが難点です。

台湾では「閩南(びんなん)語」または「台語、台湾話」(日本では台湾語)と呼ばれる閩語方言も使われています。最近では数冊の教科書を購入することができます。発音は日本語の漢字音に近いものが多い(發展はホヮッテン、散歩はサンポー)のですが、字音が連続するとほぼ各字の声調が複雑に変化し、これを正しく発音しないと全く通じない点が一苦労です。

 

普通話以外もコミュニケーションに役立つ

おじぎ現地に出張したり赴任する人にとって、これら広東語、上海語、台湾語といった言語は、メインで学習する言語というよりも、現地人とのコミュニケーションをスムーズにしたり、初対面での掴みをよくする目的で、数フレーズ覚えておけば十分と言えるでしょう。

しかし、こうした方言による知識は意外なところで役に立つかもしれません。例えば上海に赴任した場合、相手が地元出身であれば、簡単な挨拶を上海方言で言ってみると初対面の受けがとてもよくなるかもしれません。またレストランでの注文や酒宴の際にも、上海語が数フレーズ話せるだけで、急に相手との距離が縮まる可能性が大です。

 

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