最近ではweb翻訳ソフトが進化したおかげで、英語が苦手とされる人にとってもこれまでよりもずっと楽にeメールが書けるようになりました。しかしマシンがどれだけ進化したとしても、まだいくつかのレベルで注意しなければならないことがあります。

これにはまず

(1)単文レベルでの作文技術
(2)eメールメッセージのフォーマット
(3)語彙・表現の豊かさ
(4)ロジック・説明力
(5)対人配慮・敬語・説得力

という5つのレベルがあります。

(1)単文レベルでの作文技術

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まず(1)の単文レベルの作文技術についてお話します。

このレベルでは基本文法、基本文型、基礎語彙、連語、サンプル文を押さえておくことが必要です。web翻訳を使う方法もありますが、英語から日本語に訳す場合にはよいのですが、日本語は互いに了承済みの情報を大いに省略する傾向があるので、それを補った上で翻訳する必要があるでしょう。

特に単複、代名詞、時制が重要になります。「X Vision社の製品はうち(わが社)にありましたね」をweb翻訳すると “X Vision's product was in our company, wasn't it?”となりますが、もし言いたい内容が「A社の製品についてはどのようなものかよく知っていますよ。なぜならわが社ではうちのチームも含めていくつかの部署でかつて使用していましたから」という内容であれば、“We are quite familiar with X Vision products because our team and other sections used to use them. ”くらいになるかもしれません。

日本語のメッセージはその後ろに意外なほど多くのメッセージが隠れていることが多いので注意が必要です。

(2)eメールメッセージのフォーマット

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(2)のレベルは、さまざまシチュエーションに対応したフォーマットになれる必要があります。

業務連絡、会議の招待、陳謝のメール、問い合わせなどさまざまです。ただこれについてはさまざまな例文集が市販されているので活用するとよいでしょう。ただいわゆる「本格派ネイティブ流ライティング」のようなものよりも、ベーシックで基本的なものがよいと思います。英語話者17.5億のうち約80%弱がノンネイティブなのですから。

あと重要な点として1つのパラグラフに多くの情報を入れすぎないのが、分かりやすいメールを書くコツです。トピックが変わったら改行してスペース行を入れ、別パラグラフでスタートするほうがいいでしょう。

 

(3)語彙・表現の豊かさ

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(3)のレベルは語彙表現の言い換えと使い分けです。

例えば「従う」でも「上司に従う(obey one’s supervisor)」「法律に従う(act in accordance with the law/abide by the law)」、「ガイドラインに従う(comply with the guidelines)」、「手続きに従う(follow the procedure)」のようにさまざまな表現があり、それぞれ使い分けがあります。

また言い換えのスキルも重要になります。例えば、「対応する」はdeal with, address, manage, take care of, take stepsなど、さまざまな語彙で言い換えることが可能です(状況によっては互換できない場合もある)。

またある日本語を英語にしにくい場合、その日本語をやさしいに語彙に言い換えて、そこから英訳するという場合にも言い換えスキルは役立つと思います。

 

(4)ロジック・説明力

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(4)のレベルはロジックと説明力です。

ここでは言いたい対象を正確かつクリアーに言い定め(日本人が書く文は代名詞、単数・複数、冠詞などの面で曖昧だったり、不統一なことが多い)、その上で因果関係、なぜそうしなければならないのかという理由、主張の根拠などを明確に表現する技が求められます。

また特に技術的な話、専門的な話をする場合にはそれに対応した単語や連語も押さえておく必要があります。その上で、主旨をパラグラフに分けて展開することも大切です。基本は1パラグラフに対して1アイデアで、重要な順に書いていきます。

 

(5)対人配慮・敬語・説得力

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(5)の対人配慮・敬語・説得力というレベルは、どのように相手との距離を縮めていき、相手を動かすかという技術です。

外国は日本よりもはるかに多様な背景や異なる常識を持った人います。そうした人たちとスムーズなビジネス関係を維持していくには、相手に対する一定の配慮が常に必要です。

例えば自分が貿易会社に勤務していて、海外のメーカーに何かを発注し、その発送が遅れて期限通りに日本に届かなったとします。日本人同士なら「前回そちらはそう約束しましたよね。期日を守ってくれないとこちらも困ります」と書けば、相手は「誠に申し訳ありませんでした」という返事が来るのが普通のシナリオです。

しかし外国とのやり取りになると、「それは発送業者のミスで我々の問題ではない」という返事が来る可能性も皆無ではありません。そんな時についカチンと来て感情的なメールを書いてしまうと関係がこじれて問題が余計大きくなってしまいます。その場合は、文面が毅然としながらも丁寧で相手に対する配慮があるものでなければなりません。「御社の製品は期日から1週間遅れて届きました。そのため弊社はクライアントに対して期日通りに納品できませんでした。クライアントは今回の遅れによって、テスト運転ができず、非常に不満に思っています。弊社はクライアントに納品遅れの理由を説明しなければならないため、なぜ今回のような問題が発生したのかを調べていただけませんか」というような流れで話を持っていく必要もあるでしょう。

日本社会では、ものごとが比較的形式的かつ効率的に処理され、かつ敬語形式が言語的に定式化されている(例えば、「召し上がる」「申し上げる」のような尊敬語と謙譲語がある)ためか、話の流れとロジックを使ってこうした配慮を表現する技術はあまり発達していないようです。

 

最後に

このように、ビジネスにおけるeメールは、単に英単語を文法通りに並べ、“Dear”ではじめて“Best regards,”で終わらせばいいというものではなく、いくつものレイヤーにおいて適切な書き方に注意しながら書くことが求められる作業だと言えるでしょう。

 


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