英字新聞を活用した学習法はビジネスパーソンにとって非常に効果的です。英語力も教養(時事情報の理解)も同時に手に入ります。

また英字新聞が届くことは「定期的に教材が届く」のと同じなので、学習を習慣化しやすいというメリットがあります。三日坊主になってしまう人もいるものの、お金を払って教材が届いていると思うと、もったいないからやろうと考える人も多くなります。そのうえ、低コストですので、英語スクールのビジネス英語レッスンに高い費用を払って通うのと比べると圧倒的にコストパフォーマンスが良いです。

このように英字新聞の読み方を工夫して英語力をつければ良いことづくめです。今回は英字新聞を教材として活用するためのヒントをお届けします。

 

学習者向けの英字新聞を活用しよう

英字新聞

 

初級者または中級者はネイティブ用に書かれている英字新聞、例えばThe Wall Street Journalなどにいきなり手を出すと挫折しやすいです。ネイティブ向けのため、単語や構文が複雑です。

それに加えて、ネイティブ向けの新聞記者の観点は日本人記者の観点とは別のものになっています。そのためネイティブ向けの記事は日本で報道されている内容と少し異なる場合があり、たとえ背景知識をもっていても、推測して読み進めるのが難しいと感じることが多いかもしれません。

例えばスポーツで考えると非常にわかりやすいです。日本人選手が2位だった場合、日本の記事では大々的にその人の活躍について報道しますが、英字新聞では1位をとった選手について大々的に書くことがほとんどです。

このように報道の仕方が異なるのは興味深いので、ぜひ将来的にはネイティブ向けの新聞も読めるようになることを目指してください。

ただ、いきなりネイティブ用の英字新聞を読むのは難しいので、中級者まではご紹介する学習者用の新聞を活用しましょう。

 

学習者向け週刊新聞を購読するのが良い

英字新聞

Asahi Weekly The Japan Times Alpha などの学習者向け新聞は月額1000円ちょっとで、紙面とオンラインのコンテンツを両方活用することができます。いまどき新聞紙の紙媒体!?と思うかもしれませんが、紙には紙のメリットがあります。

オンラインコンテンツは自分から見に行かないといけないので、スマホを手にとった時に、メールやLINEでメッセージが届いて、別のことを始めてしまったなど、誘惑が多いですよね。でも紙媒体だと届いたものをそのままゴミ箱に入れるのはしのびないので、ダイニングテーブルの上にでも置いておけば読む確率が上がる人が多いです。

また、紙はメモを書き込むのに適しており、自分でメモをすれば勉強した感が出て満足度が上がります。興味深い記事や表現を切って自分だけのノートに貼り付ければ、復習しやすいだけでなく、自分の学習や努力の可視化をしやすいです。進捗確認を視覚的にできるようにしておくとモチベーションも続きやすいので、ぜひ紙を有効に使ってください。

学習法

英語学習

<継続のコツは無理しすぎないこと>

国内の話題、海外の話題、自分の興味関心と背景知識によってコンテンツを決めて、その中で知らなかった単語や表現をメモしていくのがおすすめです。

週刊の新聞はコンテンツが1週間分まとまっており、量が多いので、全部読まなくても問題ありません。日本語の新聞を隅々まで読む人がいないのと同様に、取捨選択したり、ときには流し読みしたりしても大丈夫です。

全部を読み切ろうと思うと負荷が高すぎてモチベーションが保てなくなるので、「3つの記事を1週間で読めたら良しとしよう」と決めて軽い気持ちで取り組むのが継続の秘訣です。

<リーディング練習とリスニング練習>

毎日コツコツ型が自分のライフスタイルに合うという場合は、オンラインコンテンツに毎日アクセスしましょう。

Asahi Weekly には「100語で読むニュース」があり、comprehension quizがついており「教材化」されています。このページで音声も提供されています。通勤中に繰り返し音声を聞けば単語や表現を覚えられます。

音声は学習者用のかなりゆっくりしたスピードなので、それほど無理なくリピーティングの練習もできます。記事を読んで知らない単語や新しい用法に気づいた単語をメモした後は、繰り返し、音声を使って英語力アップを目指しましょう。

Japan Times Alphaにもリスニング教材があります。Listening & Speaking | Club Alpha | The Japan Times Alpha オンライン にまとまっています。このように学習者向け新聞では音声が提供されているので、ぜひ音声を使った学習をしてください。

以下の流れで練習するのがおすすめです。

 

(1) まずは音声を聞いて文字を目で追う

(2) 音声聞かずに音読してみる。そのときに自信のない単語に印を付けて音声を再度確認。

(3) 自分だけで音読練習をする

(4) お手本音声と一緒に音読する(オーバーラッピングする)

(5) リピーティングする(音声を聞いた後、文を見ずに同じ内容を声に出す)

(6) ほぼ覚えた状態になって初めてシャドーイングする(文を見ずに、音声のすぐ後を同じ内容を声に出す。モゴモゴ言わずにはっきりと。アウトプットの質を落とさないことが大切)

 

また、個人的にはJapan TimesのDescribe This がバックナンバー豊富でおすすめです。知っておきたい表現ばかりを扱っておりますので、全部覚えることを目指しましょう。

<スピーキング練習のすすめ>

スピーキング強化のためには別のサービスを活用する必要があるのですが、読んだ記事の内容について説明したり、ディスカッションしたりすることで、実際に学んだ単語や表現を使う経験ができますので、余力のある方はぜひスピーキング練習にも取り組んでください。

オンライン英会話などを併用することで、先生に記事の内容を説明して英語を直してもらえる、記事の一部を見てもらえるという状況であれば、先生にも意見を聞き、ディスカッションをすることができます。教養のある先生や時事ネタに強い先生を見つけることができれば、効果的にレッスンを受講することが可能です。

 

新聞の大きさが苦手な方への代替案

英語冊子

「時事ネタで学びたいという気持ちはあるけれども新聞のような大きな紙を広げて勉強することに抵抗がある」という場合は、CNN ENGLISH EXPRESS をご検討ください。コンセプトは上記学習者向け英字新聞同様、ニュースから英語を学ぶ工夫が多くされています。

重要ボキャブラリーや文法事項の解説がついてくる点も学習者向け英字新聞と同様ですが、CNN ENGLISH EXPRESSの場合は小冊子の形式で提供されています。軽い小冊子なので持ち運びが楽です。

 

まとめ

英字新聞を英語学習に活用しよう

このように学習者向けの英字新聞には学習者に配慮された工夫がたくさんあります。和訳や語注もありますし、音声もあります。1ヶ月あたりわずか1,000円ちょっとで大量にコンテンツが手に入る良い教材になりますので、ぜひ自分の興味関心とレベルにあった記事から学習をスタートしてみてください。

ニュースを読んで内容を理解したあとは、リスニングやスピーキング練習に活用することをお忘れなく!

 

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■スピーキングについて

・<企業研修における英語力育成戦略> 中上級者のLinguaskill Business Speaking対策

・<企業の研修担当者向け>スピーキングテスト対策~時制をマスターせよ~

・<企業の研修担当者必見>英語スピーキング力を上げる書籍活用法

・<法人向け英語研修>副詞の場所に注意を向けて、自然な英語を話そう!

・<法人向け英語研修>動詞のニュアンスを伝えるのに必要な助動詞をマスターしよう!

・英語教材の活用法~辞書を使って学習効果アップ~ Part 2: スピーキング・ライティング編

・スピーキングテスト・ライティングテスト対策がビジネスに役立つ理由

 

執筆者:江藤 友佳(えとう ゆか)
Y.E.Dインターナショナル合同会社CEO 

クレアモントマッケナ大学卒業後コロンビア大学大学院ティーチャーズカレッジで修士号を取得。大学時代に故ピーター・ドラッカーの授業を受け、組織開発に興味を持ち、PwCコンサルティングに入社。HR部門への異動が叶わず、人材育成に関わることもできる研修業界へ転職を決意。株式会社アルクで教務主任として多くの教材作成や企業研修、教員研修を担当した後に、楽天で英語化プロジェクトのco-leaderとして社員教育に従事。英語教育事業部の立ち上げ支援後に独立し、現在は教材制作の下請けやアドバイザリーサービスを提供している。

著書:『ロジカルに伝わる英語プレゼンテーション』『英語の数字ルールブック』『ビジネス英語リーディングの技術

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