今では一番身近なビジネスツールになったメール、日本語で書くビジネスメールでの常識を英文ビジネスメールにも適応してしまっていませんか?アメリカで仕事をしているとよく「なんで日本人のメールってあんなに読みづらいの?!」と聞かれます。実は良かれと思ってやっていることが理由で、とても読みづらくなっているのかもしれません。

今回は、英文Eメールを書くときの注意点についてです。

型を守ろう
mail-kihon1メールには型があります。その型に沿って書かれているものと思って、読み手は速読します。個人的なメールは別として、ビジネスメールでオリジナリティを発揮してはいけません。決められた型に沿って書きましょう。基本的な文章の流れは以下のとおりです。


 宛名 (Dear xx, または Hi xx, など。必ずカンマを最後に打って2行改行してから本文に入りましょう)
 ↓
 連絡目的を示す表現 (I’m writing to inform you about ~. / I was wondering if you have finished ~. など)
 ↓
 詳細 (要件を詳細に説明します。ブレットや数字を使って情報を整理して文字数は少なくしましょう)
 ↓
 締めの一言 (Please get back to me ASAP. など)
 ↓
 署名 (Best regards, のあとに改行をしてから自分の名前を書く)
 ↓
 書く場合は自分の役職、部署名、社名の順番で記載する ※日本語と逆の順番です



文の途中で改行しない!ブロック段落で書くこと
mail-kihon2このポイントを守れていない場合が多いようです。海外の人がよく困惑するのが、英文が文の途中で改行されていること。日本語のメールでは、読む際に目で追いやすいように改行をして書くことがビジネスマナーとされていますが、それは日本独特のマナーです。むしろ海外の人は非常に読みづらいと思っていることが多いので、改行せずに、トピックごとに段落で書きましょう。段落と段落は空行で分けます。この書き方をblock paragraph(ブロック段落)と呼びます。

カンマを適切に使い読みやすく


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日本語では「、」を比較的自由に使えますが、英語ではカンマの使い方のルールが明確に決まっています。ルールを覚えて、適切に使いましょう。

● 接続詞の前
文と文をつなぐ接続詞があるときはカンマが必要です。このカンマを忘れている人が非常に多いので、注意しましょう。特によく使う and, but, so の前にカンマを打つことを習慣化しましょう。

例: I haven’t gotten an estimate yet, but I was able to talk to our vendor on the phone.
(まだ正式な見積書はもらっていないけれども、ベンダーと電話で話すことはできた。)

● 複数のものを列記する時
何かを列挙するときは A, B, and Cのような形でカンマを打ちます。

例: We need to invite Kate, John, Mary, and Eric to the meeting.
(会議にはKate, John, MaryとEricを呼ばないといけない。)

● 句や節のあと
文節と文節の区切り、特に、文節ごと文頭に動かされた情報のあとにはカンマが必要です。下記の例文は倒置されており、本来の文はI think we won’t have a problem in terms of the timeline.です。

例: In terms of the timeline, I think we won’t have a problem.
(行動計画に関しては、問題ないと思います。)

● 付加情報を挿入するとき(関係代名詞の非制限用法)
前述したことを説明するために、前後にカンマを加えて付加情報を文に挿入することができます。カンマで挟まれた箇所を抜いても文が成立するのが特徴です。例えば、次の例ではカンマの間を抜くとThe new building will open next week. となり、意味を成します。

例: The new building, which will be home to 10,000 employees, will open next week.
(1万人の社員の新たな勤務先となる新しいビルは来週オープンします。)

● 接続副詞のあと
文の冒頭にくる接続副詞の後には必ずカンマが必要です。

例: We just started operations in APAC. However, the management decided to close the APAC office next year.
(APACでの事業を始めたばかりなのに、経営陣は来年にはAPACのオフィスを閉鎖することを決めた。)

以上の書き方ルールを守り、わかりやすい英文Eメールを書くことを心がけましょう。

 

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執筆者:江藤 友佳(えとう ゆか)
Y.E.Dインターナショナル合同会社CEO 

クレアモントマッケナ大学卒業後コロンビア大学大学院ティーチャーズカレッジで修士号を取得。大学時代に故ピーター・ドラッカーの授業を受け、組織開発に興味を持ち、PwCコンサルティングに入社。HR部門への異動が叶わず、人材育成に関わることもできる研修業界へ転職を決意。株式会社アルクで教務主任として多くの教材作成や企業研修、教員研修を担当した後に、楽天で英語化プロジェクトのco-leaderとして社員教育に従事。英語教育事業部の立ち上げ支援後に独立し、現在は教材制作の下請けやアドバイザリーサービスを提供している。

著書:『ロジカルに伝わる英語プレゼンテーション』『英語の数字ルールブック』『ビジネス英語リーディングの技術

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