英語はアルファベットの個別の音と、単語になったときや文になったときの音が異なります。
リスニングが苦手な場合、この音の変化について知らない、あるいは慣れていない可能性があります。

まずは英単語が聞き取れないという悩みを解消するかもしれないシュワについて理解しましょう。
音が聞き取れないと悩んだことはありませんか?実はその聞き取れない音はそもそも発音されていないかもしれません。この発音されない音のことを知ると、英単語が文字の通りに発音されない仕組みがわかります。

辞書の中で一番出てくる英語の発音記号はさかさまのeの形をしています。この発音記号の名前がシュワです。シュワ(schwa)は日本語では「あいまい母音」と言われ、口を半開きにして脱力した感じで発するとても弱い音です。英語は強勢のない箇所の母音がシュワに変化し、文字通りには発音しません。

強勢がシュワの出現を決める

さしぼう強勢は単語の母音の音に置かれ、母音が2つ以上入る単語には2か所、強勢が置かれます。辞書では通常、その単語の一番強くなる音(第1強勢)は右上から左下に向かったマーク(例:é)で表し、次に強い音(第2強勢)は左上から右下に向かったマーク(例:ì)で示されます。強勢を置く母音だけが母音の持つ本来の音で発音されます。強勢のない母音はシュワの音になります。

 

例として、次の単語を発音記号で見てみましょう。

 

computer 【音節】com・pu・ter 【発音記号】 kəm・pjúː・ṭɚ

 

information【音節】in・for・ma・tion  【発音記号】ìn・fɚ・méɪ・ʃən

 

それぞれの発音を母音の区切りである音節に沿って[・]で分けています。強勢がある箇所に下線を引きましたが、線が引かれていない箇所、つまり強勢がない箇所はシュワの発音になっていることがわかります。

発音をするときはシュワがあるところは「あいまい」に発音するのでcomputerの最初の音は日本人がよく間違う「コン」ではなく「クン」のような感じだと発音記号からわかります。informationのtionは日本人がよく間違う「ション」の音ではなく、「シャン」のような感じです。このように、カタカナの音と大分異なるので、単語が聞き取れなくなるのです。「クンピュードー」「インフオメーシャン」のように聞こえるがままにカタカナを自分で作り直すと音に慣れます。

強勢の変化に注目しましょう


poinnto同じ語源の単語であっても、強勢が変わると、単語の音が大きく変わります。強勢の位置が変わるとシュワの位置も変わるためです。例えば、politics と political の最初の音は異なります。日本人はpoliticalの最初の音を「ポ」と間違いがちなのですが、そもそものoの音はオではなく、アの音(例:officeはあーフィスの発音)。発音記号を見るとpάlətìksとなっています。強勢が1音節にあるので、最初のpとoの音が本来の音でパーリティックスのように言います。その一方politicalの発音記号はpəlíṭɪk(ə)lです。liに強勢があるので、pのあとのoはシュワになり、ポリティカルのような音となります。

このように、単語内の母音の音に着目することで正しい発音を認識でき、聞き取りやすくなります。リスニング練習中に意識して聞いてみましょう。また、たまには辞書をひいて、発音記号のシュワ探しをして「聞こえない音」の感覚をつかんでみてください。そして、上記の「日本人がよく間違う」という箇所を確認して、発音するときにもう間違わないように意識しましょう。

 

 

 

執筆者:江藤 友佳(えとう ゆか)
Y.E.Dインインターナショナル合同会社CEO 

クレアモントマッケナ大学卒業後コロンビア大学大学院ティーチャーズカレッジで修士号を取得。英語教授法について大学時代に故ピーター・ドラッカーの授業を受け、組織開発に興味を持ち、PwCコンサルティングに入社。SCM部門の配属からHR部門に異動できず、人材育成に関わることもできる研修業界へ転職を決意。株式会社アルクで教育教務主任として多くの教材作成や企業研修、教員研修を担当した後に、楽天様で英語化プロジェクトのco-leaderとして社員教育に従事。英語教育事業部の立ち上げ支援後に独立し、現在は教材制作の下請けやアドバイザリーサービスを提供している。

著書:『ロジカルに伝わる英語プレゼンテーション』『英語の数字ルールブック』

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